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  • 執筆者の写真山端 基靖

ややこしい恋愛トラブルの原因


FROM:山端基靖

あるご家庭で、トラブルが起こりました。

20代の娘さん(A子さん)の恋愛トラブルです。

別れたいけど、相手が拒否しているとのことでした。

恋愛相手は暴力団の幹部。

年齢は50代で、奥さんもいます。

つまり、暴力団の幹部と不倫していたわけです。

相手としては、別れたくないので、仲間を使ってA子さんを付け回しました。

実家の場所を押さえていたようで、実家を見張られていることもありました。

A子さんは実家にこもり、家から出られず、職場にも行けない状態。

家族は家族で、どうしていいか分からず、ただただ動揺している状態。

家族に気の休まる時間はありませんでした。

さて、この状態になるまでには、家庭内でいろいろありました。

それもそのはずで、夫婦が仲良くしていれば、子供がこういうトラブルを起こすことはありません。

家庭内で何があったかというと、、、

ひと言で言うと、夫婦があまりにも合っていませんでした。

バチバチとケンカするわけではないのですが、ほとんど会話がありませんでした。

奥さんは奥さんで、何が不満なのか分かりませんが、いつも暗い顔。

家事はしっかりやるのですが、いつも暗い顔で事にあたるので、周りの家族はすごく気をつかうわけです。

旦那さんは明るくてとっつきやすい性格。

職場では一目置かれ、町内会や各方面では顔が広くて人気者です。

子供達からすると、お母さんがいつも暗い顔をしているので、

「お父さんはもっとお母さんのこと気づかったらいいのに‥‥」

という目を向けていました。

お母さんの暗い顔を見るたびに、お父さんに対してなんとなく批判的になっていました。

お父さんの何が気に入らないというわけではないですが、お父さんのほうがとっつきやすい分、なんとなくお母さんの肩を持っていたんですね。

そもそも、子供からすると、母親の頑張りのほうが、よく目につきます。

父親の、職場や人付き合いでの頑張りは、子供には分かりません。

そういうのもあって、子供は父親をつい批判してしまうのかもしれません。

旦那さんからすると、奥さんがいつも暗い顔をしているので、話しかける気になりませんでした。

話しかけても、反応が弱い。トーンが低い。目を合わせようとしない。

自分の気に入る話題の時だけ乗ってきて、一方的に話し続ける。

そんななので、旦那さんはいつも、テレビを観ながら黙って食事をとり、黙って床に就いていました。

寝室も夫婦別々です。

子供達は、お父さんになんとなく批判の目を向ける一方で、お母さんにも、いろいろ思っていました。

お父さんがお母さんに優しく接することがあっても、いつも素っ気ない態度をとるからです。

「もっとお父さんに対して愛想よくすればいいのに」と思っていました。

この夫婦の間で育った娘さんが起こした恋愛トラブル。

娘さんが最初に相談を持ちかけたのは、お母さんでした。

お父さんに言うと怒られるので言えなかったようです。

お母さんは黙って話を聞いてくれました。

かといって何をするわけでもなく、「娘がかわいそう」と思うだけでした。

問題は放置したまま、娘に同情するだけ。旦那さんにも何も伝えないまま。

「娘は被害者。相手が悪かった。こうなったのは主人のせいでもある」という感覚です。

結果的に、事が大きくなってどうしようもなくなってから旦那さんの耳に入りました。

そして、娘さんは自分を責め、お父さんにも兄弟にも責められました。

奥さんだけは、心の中で旦那さんを責めていました。

奥さんは、結婚してからずーっと長いこと、ただ辛抱して辛抱して辛抱して、じーっと辛抱して生きてきたようです。

人に言えない苦労もいろいろあったようです。

長年家事をやり切ってきた自負もあったと思います。

旦那さんは旦那さんで、仕事の疲れを癒せない家庭生活に辛抱して、とことん趣味に走っていました。

家では、晩酌だけを楽しみにしていました。

お互いに言いたいことが言えず辛抱している。

言ったところで、どうせ会話が噛み合わず、さらにストレスになるから、言う気にならない。

そんな夫婦の間にいる子供が問題を起こす。

では、この問題の元はどこにあるでしょうか?

「相手が悪かった」

「不倫しちゃダメ」

とか、そういう言い分で片付く問題でしょうか?

子供を責めても、恋愛相手を責めても、相手の立場(暴力団員)や不倫を批判しても、解決しませんよね。

誰かを責めることで気を紛らわすくらいはできるかもしれませんが。

また、表向きの改善策で娘をかばったり環境を変えても、何も解決しませんよね。

夫婦が変わらないことには、何も変わりません。何も前に進みません。

一時解決したように見えても、問題を先延ばしにしているだけです。

実際、このトラブル自体は、弁護士に入ってもらうことで解決しました。

表向きは一件落着したわけです。

ですが、娘さんにこれだけのことが起こっても、ご夫婦が変わろうとしませんでした。

すると、また次から次と子供さんのことで問題が起こりました。

モグラ叩き状態です。

つくづく、夫婦仲の良し悪しが子供の幸不幸に影響を与えることを実感した出来事でした。

「夫婦が元で子供が育つ」

ぜひ、心に置いていただければと思います。

ではまた。

山端 基靖

※このブログは、家庭力アップメルマガの内容を転載したものです



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